台湾の「環島」に思いを馳せる_@「練習曲」上映イベント
環島。それは台湾を一周することを指す言葉。台湾人を始め、多くの人が台湾を1周する1000キロの旅に出ています。
この環島を描いた「練習曲」という映画の上映会と一青妙さんのトークイベント(主催:台湾映画同好会)に参加してきました。イベント概要はこちら。
今回は、映画「練習曲」と一青さんのトークイベントから感じた台湾についてお届けしたいと思います。
目次
「練習曲」てどんな映画?
この映画は、2008年に日本でも上映された映画で、現在、DVD等で鑑賞することができる映画です。映画情報は以下のリンクをご確認ください。
このイベントの主催者の台湾映画同好会さんが当映画に関するこぼれ話をFacebookページのノートに記載されています。かなり細かい考察で、台湾の観光では見られない生活の一部を学ぶことができます。必見です!
こぼれ話の内容一覧はこちら。
台湾の環島の位置づけと内容
一青さんから、「環島」とは台湾人が台湾人であることを感じることができるものと捉えられていると解説がありました。この台湾人がアイデンティティを自国で感じるということは、日本人の私には理解が難しいことかもしれませんが、多言語かつ多民族(多宗教)国家の台湾であること、これまでの歴史的背景から考えると、台湾人には理解できる境地なのかもしれません。
台湾には「環島1号」という道路が整備されており、自転車で快適に環島できるようになっていますので、色々な人が環島に挑戦されています。
台湾の自転車メーカーGIANTは環島ツアーを企画・運営しています。こちらのツアーに参加すると、自転車のメンテナンスはもちろん、荷物の運搬もしてくれるという至れり尽くせりの環島ツアーに参加できます。私もこのツアーなら、なんとか環島できるかなと感じています。
環島ツアーはこちらから申し込めます。(英語のサイトです)
参考までですが、2名以上1部屋で申し込めば、8泊9日で約12万円(2017年6月のツアー)で参加可能。ホテル(結構良いランクのホテル)や食事代などもすべて含んでいて、スタッフもサポートしてくれます。
一青さんも2016年に環島を体験されています。体験記は台北ナビさんに掲載されていますよ。この9日間の記録は環島のイメージがしやすいのではないかと思います。
- 1日目
- 2&3日目
- 4日目
- 5日目
- 6&7日目
- 8日目
- 9日目
自転車で旅するということ
ゆったりとした映画の中で、特に印象に残ったことばは「自転車旅は美と醜を感じることである」という一言。一青さんのトークの内容も合わせて、環島における「美」と「醜」を私なりに考えてみたいと思います。
「美」
- 美しい風景 例) 台東の海岸線や田園風景。夕日も綺麗だろうな。
- 美味しい食べ物 例) 各地の美味しい食べ物や休憩時間のフルーツなど
- 自転車で感じる風
- 道中で発見できるアートや民族文化
- 仲間と感じる達成感やチームの一体感 例) 9日間走ることは未知!
「醜」
- 自然破壊の現状
- 悲しい歴史の物語
- 想像しがたい体の痛み (毎日約100キロ走りますからね)
あくまで想像の世界ですが、公共交通機関の移動では見つけられない「美」と「醜」を見ることになるのかなと思います。でも、それが観光だけでは見ることができない「台湾」なのだとも感じました。
「練習曲」と「環島」に思いを馳せて
この映画の大事なキャッチフレーズを2つご紹介します。
- 「有些事現在不做 一輩子都不會做了」/今しないと永遠にできないことがある
- 「希望在20出頭的生命裡,做一件到80歲想起來都還會微笑的事」/20代前半に、80歳になって笑って思い出せるようなことを成し遂げたい
約1000キロのサイクリングは、そうそう簡単にできるものではありません。そして、同じような、そう簡単にはできないことがこの世の中には沢山あります。
台湾人だけでなく、多くの人が環島にチャレンジとしているということは、これらのキャッチフレーズを体現したくて挑戦している人も多いのかなと感じました。きっと人生にとって有意義な時間になるのでしょうね。
私も台湾を愛する一人の人間として、いつかチャレンジしたいと去年から感じていましたが、この映画とイベントを通して、もしかしたらできるかもと勝手に自信を得てしまいました。それまでに100キロ走る練習をしないとですが、壮大な「お出かけ」を目標にして「永遠にできないこと」にならないように挑戦できればいいなと思います。
きっといつかチャレンジできますように。
環島は「世界ふしぎ発見」でも特集されています。その時の放送内容については、こちらのリンクをご覧ください。